屋上緑化の植物として、セダムと芝のどちらが良いのかという質問をいただきます。

何のために緑化を行うかというと、いくつか目的があります。

屋上緑化によって省エネを実現する
屋上緑化によって癒やしの空間をつくり、園芸療法や屋上庭園として愉しむ
工場や商業施設で緑地面積が足りないために、緑化を行う
●建物の温度を下げるという観点から、屋上緑化を考えると、
芝生には蒸散作用があり、温度を下げる効果としては、セダムより効果を発揮します。
セダムのウリは、「水いらず、手間いらず」なので、水を与えなければ蒸散作用は期待できません。
実際に、ヒートアイランド対策の植物として、セダムを除外した自治体もあります。

●セダムの欠点・デメリット
「水いらず・手間いらず」のセダムは、殺菌、殺虫、水やりをしませんので、実はゴキブリの温床となっています。
人が入らず、ゴキブリが発生しても問題のないところでしか、セダムは使用できません。
病院や商業施設の屋上緑化の植物としては、適さないと考えます。

しかし、セダムは、屋根の緑化には適しています。
人が登れず、手入れもできない場所ですので、屋根の緑化としてセダムを使用するのは良いのではないかと思います。